IQが一般人程度にしか下がっていないにも関わらず 高次脳機能障害2級を獲得した事例

 高次脳機能障害の程度を調べるのに欠かせないのが、WAIS-R などのIQ検査です。本件の被害者は、事故後のIQが95もあり、年齢としてはほぼ平均といえる数値であったため、後遺障害は軽いと判断されてしまうのではないか?が一番の問題点でした。

 従って、このIQの結果だけを重視されないよう、実際の日常生活において、易怒性、抑制欠如、自己認識の低下、作話、記憶障害等の症状があることを、ご家族から細かく聞き出し、何ページもの詳細な日常生活状況報告書を作成して、医師に提出し、医師の後遺障害診断書に添付して頂きました。
 また、事故前に勤めていた会社の好意により、元の職場に復職できていたことも、後遺障害の等級認定に当たっては不利な要素の一つでしたが、復職後の上司と同僚に、事故後の働き振りが悪いことについて事細かに書面にまとめていただき、医師の後遺障害診断書に添付して頂きました。
 受任後から等級が決定するまで1年以上かかりましたが、ご家族・会社の方・親切な高次脳機能障害の専門医、すべての方のご協力のおかげで、適正な等級を獲得していただくことができました。

 なお、本件は、被害者の過失割合が55%と大変大きかったのですが、いわゆる人身傷害補償保険に加入していたことで、過失相殺分の半分はカバーできたという不幸中の幸いというべき事件です。従って、訴訟を提起せずに、被害者が掛けていた人身傷害保険の保険会社及び加害者が掛けていた任意保険の保険会社との交渉によって事件解決となりました。

被害者データ

後遺障害症状

事故態様

損害賠償額

入通院付添費約150万円
休業損害約1350万円
逸失利益  約1億3600万円
入通院慰謝料約300万円
後遺障害慰謝料約2400円
その他約400万円
小計約1億8200万円
 
▲過失相殺55%
 
人身傷害補償保険約5000万円

弁護士費用